世の中には、権力や名声を持った人でないと、食べられないものが存在します。高級料亭や三ツ星レストランのフレンチ、などなど。普段の食事がマクドナルドや吉野家なぼくには、知ることのできない世界であります。 選ばれた人しか食べることのできないもの。食べる人を選ぶ食事。 ああ、なんと魅惑の響きでしょうか。
わたくし、これでもかというほどの一般人ですので、そこまでおいしいものを食べる機会はほぼ皆無。知人宅でごやっかいになる手料理なんか、うめえ意外の語彙が失われるくらいにごちそうです。いや、その知人がたが料理お上手だったり、料理のプロだったりするので十分すぎるごちそうなのですけれども。
しかし、そんな一般庶民のぼくでも食べられる、選ばれた人のみ口にできる食べ物が、通販で販売されていることを知りました。
「山口さんちのごめんなさいカレー」は、長州どりや山口産のタマネギ・ニンジンなどを使ったカレーです。「姓又は名が“やまぐち”という呼び方の方(旧姓も含む)」「山口県出身者」「山口県内の店舗に出向くことが出来る方」のいずれかの条件に合致すれば購入できます。
わたくし、生まれも育ちも大阪です。アウト。
わたくし、山口県に足を運ぶ予定はありません。アウト。
わたくし、姓を「やまぐち」と申します。
……。
きたあああああああああああああ!!!俺ついに選ばれた!選ばれたよお母さん!ぼく、カレーを食べてもいい人に選ばれたんだよ!!うかれ気分のまま、はてなブックマークでの評判を見てみましょう。
山口県出身だけど、たけぇよ( ゚Д゚)ヴォケ!!
カレー風呂に浸かるぐらいのはっちゃけ感不足が保守的な土地柄を表していて秀逸
無駄に限定して自滅するパターン
はてなブックマーク - “山口さん”または山口県出身の人限定 「山口さんちのごめんなさいカレー」新発売 - はてなブックマークニュース
……。おいdisられまくってんぞ山口さん。 負けてらんねえ、ということで注文しました、山口さんちのごめんなさいカレー。
届いたパッケージこちら。 写真撮るのわすれましたが、封筒で届きました……ええんかそれ。ええけど。
裏面。普通のパッケージカレーですね。
とりあえず、パッケージをあけてみた。無愛想。業務用か!!
パッケージの話はこの辺にして、湯煎にかけます。このあたりはフツーのレトルトですね。お手軽、お手軽。
お米も炊いて、盛りつけました。ぱっと見ちょう普通。 においも、言っちゃ悪いけどフツーのおうちカレーです。
料理はアップで撮れ。HTB「水曜どうでしょう」ディレクター、嬉野雅道氏の名言。 ホワイトバランスが悪くておいしそうに見えないのは料理が悪いんじゃありません。僕の写真の腕が悪いのです。 アップで撮ってもおうちカレーですね。
能書きが長くなりました。さっそく食べてみましょう。スプーンでお肉を救ってみます。角切りのチキンがころころとたくさん入っております。味はすこし甘辛い、これまたやっぱりおうちカレーな印象。しかしながら、鶏肉のおだしがしっかり出ているので、普段食べるビーフやポークのカレーとは違った風味を楽しめます。
特別な感じはしませんが、手作り感のあるマイルドな甘みと辛みのカレーでした。おうちカレーという単語を連呼しましたが、最近手作りカレーを食べていないぼくにとって、大変懐かしさを覚える味でした。おかんカレー的な、たいそう親しみやすいお味でございました。
お友達に山口さんがいる方、山口県在住の方、今度山口県に遊びに行かれる方、そして我が同志山口さんは、ネタ半分で食べてみられてはいかがでしょうか。